ドイツ帝国ベルリン造幣局 3コペイカ鉄貨 1916年 ドイツ東部総司令部管区

図柄表：額面、年号r図柄裏：東部総司令部管区r発行地：ドイツ帝国ベルリン造幣局（ベルリンのミントマークはA）r発行年：1916年r発行数：7,903,000枚r銘文表：GEBIET DES OBERBEFEHLSHABERS OST J（Regio of the commader i chief East（東部総司令部管区）r銘文裏：3 КОПѢЙКИ 1916（3コペイカ 1916年）r額面：3コペイカ（Kopecks）r材質：鉄、ニッケルr直径：27.5×2.0mmr重量：8.7gr分類：KM23、Schö3、Par3r状態：UNC（未使用）rr未使用クラスの稀少な状態を誇る3コペイカ鉄貨。ドイツ帝国軍が占拠したロシア帝国西部の占領地で流通した本貨は、第一次世界大戦中にドイツ帝国軍が占拠したロシア帝国領西部（現ポーランド、ベラルーシ、ウクライナ、バルト三国に相当するエリア）に流通させるべく発行された。rr本貨には「A」、ベルリンのミントマークが刻印されている。ドイツには複数のミントマークが存在する。下記、一目で造幣局が分かるようにミントマークの早見を示す。rr【ミントマーク早見表】rrA＝ベルリンrB＝レーゲンスブルクrC＝フランクフルトrD＝ミュンヘンrE＝ムルデンヒュッテンrF＝シュトゥットガルトrG＝カールスルーエrJ＝ハンブルクrr本貨は、鉄で造られた類例の少ない珍しいコインである。通常、錆びやすい鉄でコインを発行することはなく、戦時中という特異な状況下における影響による。鉄は錆が付きやすいため、本貨は腐食を避ける目的でニッケルがメッキ加工されてる。rr世界的に鉄貨は珍しい例だが、古代ギリシアのスパルタでは串状の鉄貨が発行されていた記録が残っている。彼らの鉄貨は重量があり、持ち運ぶこと自体がトレーニングの一種だった。少数精鋭の武装集団都市スパルタの性格らしい貨幣と言える。スパルタの風習では私有財産の所有は御法度であり、原則質素な生活が模範とされた。そのため、一般で貨幣を利用することが禁じられていた。とはいえ、どうしても取引で必要な状況もあり、串状の鉄貨が誕生した。だが、鉄に地金価値はほとんどないため、当時メインの貨幣とされていた銀貨の価値に相当する重量となると、相当の重さとなった。彼らはこの重い鉄製貨幣を運ぶことで、トレーニングの役目も果たした。